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  • 令和7年8/23~10/13「赤井清美の仕事と明清の書」

    赤井清美の仕事と明清の書

     

    昭和12年に東京都台東区に生まれた赤井清美先生は、高校3年時に家族で山下涯石先生の指導を受けることになり、書と出会いました。次第に書の魅力に魅了され、神田の古書街や、中村不折コレクションを有する書道博物館の特別観覧で幾多の原石拓本に当たられ、ご自身の掌中に収められました。同時に書作についても大変精力的な活動を展開され、書の故郷中国でも大規模な展覧会を開かれるなど、多くの魅力溢れる書画や篆刻を発表されました。
    赤井先生が壮年時過ごされた戦後昭和の時代は、秘蔵の名跡の公開や新発見の資料が相次ぎ、書道史上今までになく多くの情報が世の中に出た時代です。先生はいち早くこの溢れる資料を整理、編集され、数々の著作物として世に発表されました。中でも『篆隷大字典』『行草大字典』をはじめとする工具書は、書を学ぶ上での必携の書物となっています。
    赤井先生は本展準備中に残念ながら不帰の客となられました。本展では赤井先生のこれまでのお仕事を振り返り、昨年ご寄贈いただきました先生の玉作と秘蔵の中国明清時代の書のコレクションを一堂に展覧することで、赤井先生のお仕事をご紹介したいと考えております。

     

    名   称
    赤井清美の仕事と明清の書

     

    主催・会場
    成田山書道美術館
    〒286-0023 千葉県成田市成田640 成田山公園内
    ℡:0476-24-0774

     

    会   期
    令和7年8月23日(土)-10月13日(月)
    9時-16時(最終入館は15時30分)
    休館日/月曜日(休日の場合は翌平日)

     

    出品作品
    赤井清美作品と旧蔵の明清の書70余点

     

    入場料
    大人500(350)円 高・大学生300(200)円 中学生以下無料
    ※( )内は20名以上の団体料金

     

    ギャラリートーク
    第一回 8月31日(日)、第二回9月15日(月・祝)
    13時半より30分程度(予約不要、内容は同一となります)

     

    赤井清美「惜寸陰」

     

    今釈「七言律詩」

     

    公式図録 詳細はこちら
    『赤井清美の仕事と明清の書』
    赤井作品42点、明清の書画30点をオールカラーで掲載。
    編集:成田山書道美術館
    定価:1,500円(税込)A4版 カラー 96ページ
    ご注文は電話、ファックス、メールで承ります。
    成田山書道美術館
    ファックス 0476-23-2218
    電話 0476-24-0774
    メール narisho@atlas.plala.or.jp

  • 令和7年6/21~8/11「収蔵優品展 戦後日本「新しい書」のかたち」

    収蔵優品展 戦後日本「新しい書」のかたち

     

    近代を迎えて芸術に位置づけられたことによって、書にはそれまでにない意味が付与され、新たな様式の開拓がはじまった。「漢字」「仮名」「漢字仮名交じり」「篆刻」「刻字」「前衛書」といった分類のおおよそは、昭和38年の第15回毎日書道展のころに完成したと見ることができる。とりわけ、それ以前には意識されることのなかった書の魅力に迫ろうとした「前衛書」の区分けは、時代の流れを象徴している。

    戦前に形成され、戦後、さらに活発化した書壇のいとなみのなかで、時にはその枠組みを越えながら、書作家の活動は展開された。そうした戦後の書の評価は、いまだ揺らいでいると言える。「前衛書」の嚆矢とされる、比田井南谷「心線作品第一・電のヴァリエーション」が発表されてから今年で80年。戦後日本の書を見つめ直す好機である。

    いつの時代も、真摯に書に対峙する者が、伝統的な書のいとなみの先に新しさを見出してきた。この展覧会では、当館で所蔵する前衛的な傾向の作家の作品を中心にしながら、伝統的とされる作家のなかにも芽生えた「新しさ」への希求について、幅広く理解する機会にしたい。

     

    会期

    2025年6月21日(土)-8月11日(月)

     

    休館日

    6月23日、30日、7月7日、14日、22日、28日、8月4日

     

    開館時間

    9:00~16:00(入館は15:30まで)

     

    入館料

    大人500円  高・大学生300円  中学生以下無料

     

    主催・会場

    成田山書道美術館

    〒286-0023  千葉県成田市成田640

    Tel 0476-24-0774  Fax 0476-23-2218

     

    主な作品 (予定)

    香川峰雲  「水」    昭和39年 1顆

    香川春蘭 「秋芳」 昭和31年か 1幅

    比田井南谷「作品67-11」     昭和42年 1面

    上田桑鳩 「青山近落葉」  1面

    大澤雅休  「朝薺暮塩」  1面

    大澤竹胎 「土まんぢゅう」 1幅

    中島邑水 「丘」  昭和50年 1面

    千代倉桜舟「春殖」 平成元年  8曲一双

    武士桑風 「神話」 平成11年 1面

    田村空谷  「読まないでください」  昭和49年 1面

    名久井裕三「風刻」 平成25年 1面

    松本芳翠 「拈華微笑」 昭和37年  1面

    安東聖空 「引潮に」  昭和32年 1幅

    津田翠岱 「羅漢」  昭和37年 6曲半双

    徳野大空 「草原」 昭和38年 2曲半双

    青山杉雨 「九陽光」 平成3年  1面

     

     

    関連事業

    ギャラリートーク 予約不要・無料(要入館料)

    6月22日(日)14時―15時

     

    夏休み企画「大きな紙に大きな書!」(書道体験) 要予約・有料

    7月23日(水)➀10時-11時 ②14時-15時 各回10名まで

    対象:小中学生(入館料無料、体験料500円)

    小学校3年生以下は、保護者の付き添い(要入館料)をお願いいたします。

    申込:お電話かFAXにて、参加者および保護者のお名前、学年、電話番号、

    ➀と②のどちらかをお伝えください。

    体験申込用紙はこちら

    FAX:0476(23)2218 TEL:0476(24)0774

     

     

  • 令和7年4/26~6/15「幕末明治の下谷文人」

    幕末明治の下谷文人

     

    江戸時代には幕府の儒学政策と黄檗僧の渡来などによって、明末清初の中国文化が江戸の市井にももたらされました。浅草の八百善をはじめとする料亭には、大田蜀山人や亀田鵬斎、市河米庵、寛斎、菊池五山などといった文人たちが煎茶や詩文、書画などを楽しんでいます。
    こうした文人たちのいとなみは近代にも受け継がれ、書画会が盛んに開催されました。人びとは、文人を囲んで思い思いにやり取りを楽しみ、書家や画家も来場者の要望に応じて書画を揮毫します。目前で筆をとる文人たちの姿に感動を覚えたり、その書画を求めたりと、多くの人びとが集まりました。
    この時代の文人たちは書家であると同時に漢詩人、画家といった一面を持っており、さらに、公では政治家や官吏、実業家などの顔を持つさまざまな階層の人びとが交流しています。文墨に親しむさまざまな文人たちの書や画をおたのしみください。

     

    会期
    令和7年4月26日(土)-6月15日(日)
    休館日:5月7、12、19、26日、6月2、9日

     

    開館時間
    9時-16時(最終入館は15時半)

     

    入館料
    大人500(350)円 高・大学生300(200)円 中学生以下無料
    ※( )内は20名以上の団体料金

     

    主催・会場
    成田山書道美術館
    〒286-0023 千葉県成田市成田640 ℡.0476-24-0774

     

    交通
    JR・京成成田駅下車 徒歩25分またはタクシー

     

    主な出品予定作品
    「七言絶句」大田蜀山人 一幅
    「論書六言詩」市河米庵 一幅
    「合作書画幅」亀田鵬斎、酒井抱一、菊池五山、市河寛斎、市河米庵ほか 一幅 文化13年
    「花卉図賛」大沼枕山、福島柳圃、奥原晴湖ほか 一幅 明治8年
    「明治天皇御製」西川春洞 六曲一双 大正2年

     

     

  • 令和7年2/22~4/20「収蔵優品展 篆・隷・楷・行・草・仮名-書体をめぐる書の表現」

    収蔵優品展 篆・隷・楷・行・草・仮名-書体をめぐる書の表現(2月22日-4月20日)
    第41回成田山全国競書展(4月1日-4月20日)

     

    文字が生まれ、時代を経る中で様々な書体が生まれてきました。篆・隷・楷・行・草の五書体は、すでに中国北魏の時代には確立されていました。文字が伝わった日本では、漢字の草書をさらに簡略化した仮名が生まれ、日本固有の字体となり現代に伝えられています。これらの書体は特性や用途などにより使い分けられてきましたが、それぞれに書法や筆法、用具用材も異なり、今日でも書の表現を豊かにする重要な要素となっています。
    本展はそれぞれの書体に注目しながら展示を構成します。各書体の魅力や表現の特質を改めて考えるとともに、書表現の広がりを感じていただきたいと思います。
    なお、4月1日から1階展示場は、第41回成田山全国競書展となります。

     

    会期
    令和7年2月22日(土)-4月20日(日)
    休館日:月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日休館)
    3月24日(月)-31日(月)は展示替えのため休館

     

    開館時間
    9時-16時(最終入館は15時半)

     

    入館料
    大人500(350)円 高・大学生300(200)円 中学生以下無料
    ※( )内は20名以上の団体料金

     

    主催・会場
    成田山書道美術館
    〒286-0023 千葉県成田市成田640 ℡.0476-24-0774

     

    交通
    JR・京成成田駅下車 徒歩25分またはタクシー

     

    主な出品作品
    篆書・石鼓文(拓本) ・青山杉雨「眼中之人」
    隷書・曹全碑(拓本) ・西川春洞「詩書屏風」
    楷書・鄭道昭「鄭羲下碑」(拓本) ・大字法華経 化城喩品第七断簡
    行書・王羲之「集王聖教序」(拓本) ・王鐸「王摩詰詩」
    草書・懐素「自叙帖」(拓本) ・良寛「七言絶句」
    仮名・伝紀貫之「名家家集切」 ・尾上柴舟「大空」

     

     

     

    2階会場風景

     

    〈篆書〉石鼓文(拓本)

     

    〈篆書〉青山杉雨「眼中之人」

     

    〈隷書〉 曹全碑(拓本)

     

    〈隷書〉西川春洞「詩書屏風」

     

    〈楷書〉鄭道昭「鄭羲下碑」(拓本)

     

    〈楷書〉大字法華経 化城喩品第七断簡

     

    〈行書〉王羲之「集王聖教序」(拓本)

     

    〈行書〉王鐸「王摩詰詩」

     

    〈草書〉懐素「自叙帖」(拓本)

     

    〈草書〉良寛「七言絶句」

     

    〈仮名〉伝紀貫之「名家家集切」

     

    〈仮名〉尾上柴舟「大空」
  • 令和7年1/1~2/16「新春特別展 成田山の美術」

    新春特別展 成田山の美術

    新勝寺に集まる古今の書画・工芸

     

    令和10年には開基1090年を迎える大本山成田山新勝寺は、940(天慶3)年の寛朝大僧正の東行、開山に由来します。その長い歴史の中で、時に信仰の証として、また人々の心の拠り所として伝世してきた成田山の美術品は、脈々と受け継がれてきています。殊に江戸期や近現代美術のコレクションは、成田詣の隆盛と重なり、研究対象としても近年大いに注目を浴びています。

    今回の展覧会では、新勝寺や成田山文化財団の所蔵品を中心に、さまざまな時代の名品を展観します。かつて深いご縁で新勝寺と繋がった多くの美術品が、ご見学の皆様との新たなるご縁を結ぶきっかけとなることを願って止みません。

     

    会期

    令和7年1月1日(水)-2月16日(日)

    休館日

    1月14日、20日、27日、2月3日、10日

     

    開館時間

    9時-16時(最終入館は15時30分)

    三が日は開閉館ともに30分間延長

     

    入館料

    大人500(350)円  高校・大学生300(200)円  中学生以下無料

    ※(  )内は20名以上の団体料金

     

    関連イベント

    1月2日(木)12-15時(随時)

    新春書き初め

    ※館内にて、体験は無料(要入館料)

     

    主催・会場

    成田山書道美術館

    〒286-0023  千葉県成田市成田640

    ℡:0476-24-0774

     

    主な出品予定作品(予定)

    伝土佐光成  源氏物語図屏風 成田山新勝寺蔵

    原羊遊斎   硯箱、蓋物   成田山新勝寺蔵

    狩野一信   風神雷神図   成田山新勝寺蔵

    児玉希望   不動      成田山新勝寺蔵

    七条      成田山新勝寺蔵

     

     

  • 令和6年10/19~12/15「現代千葉の書」「千葉県書道協会役員展」

    「現代千葉の書」展
    千葉県書道協会役員展

     

    首都東京に隣接する千葉県は、太平洋に面した温暖な気候のおかげで農畜産物や海産物に恵まれ、千葉に住む人々は比較的穏やかに生活を営んできました。現代においては、豊饒な自然を残しながらも一方では東京の労働力を担う人々のベッドタウンとして、急速な発展を遂げてきました。
    先祖代々この土地で生活を続けてきた千葉生まれの人々と、急速な発展の中で生まれた新たな労働需要により千葉に定住の場を求めた他地域出身の人々が、交わりともに生きる中で生まれた新たな文化の潮流は、現代千葉の書の魅力の原点となっています。
    本展では現代の千葉の書に注目し、千葉ゆかりの作家の作品を展覧いたします。ともに千葉にルーツを持ち、国内外にその魅力を発信し続けた作家たちの作品から千葉の書の魅力あふれる世界をお楽しみいただきます。
    また、現代千葉の書展にあわせ、千葉県書道協会役員展を開催いたします。千葉県書道協会は昭和22年に設立された団体で、千葉の書の源流を受け継ぐ存在として、戦後約80年にわたり千葉県の優秀な作家が参加する団体として活発に活動を続けています。時代を超えて複層的な深化を続ける千葉の書の魅力をご紹介いたします。

     

    主催
    成田山書道美術館・千葉県書道協会

     

    会場
    成田山書道美術館
    〒286-0023 千葉県成田市成田640

     

    会期
    2024年10月19日(土)-12月15日(日)

     

    開館時間等
    9:00~16:00(入館は15:30まで)
    休館日/月曜日(月曜が休日の場合開館し、翌平日休館)
    入館料/大人500円 高・大学生300円 中学生以下無料

     

    主な出品作品(予定)
    浅見喜舟   帰家穏座
    高澤南総   無縁慈
    中村象閣   早野巴人・松尾芭蕉句
    千代倉桜舟  うゐのおくやま
    種谷扇舟   悠遠なる磨崖碑
    金子聴松   自詠句
    浅見錦龍   丁當

     

     

     

     

    浅見錦龍「丁當」平成21年日展

     

     

    展示場1階の一角で、NHK大河ドラマ「光る君へ」に関連した作品を展示しています。

    1期(10/19-11/4)
    伝紫式部筆 久海切
    伝大弐三位筆 端白切
    雲紙法華経
    伝藤原行成筆 針切
    伝藤原行成筆 和泉式部続集切
    伝藤原公任筆 拾遺抄切

    2期(11/6-11/24)
    伝紫式部筆 久海切
    藤原道長筆 金峯山埋経
    伝藤原行成筆 法輪寺切
    伝藤原行成筆 伊予切(第一種)
    伝藤原公任筆 唐紙和漢朗詠集切
    伝藤原公任筆 石山切伊勢集

    3期(11/26-12/15)
    藤原道長筆 金峯山埋経
    伝藤原行成筆 関戸本古今集
    伝藤原行成筆 大字和漢朗詠集切
    伝藤原公任筆 太田切
    伝藤原行成筆 古今和歌六帖切
    藤原定家筆 歌合切

    ※展示替えがあります

  • 令和6年6/22~8/4「生誕160年近藤雪竹の周辺」「生誕100年古谷蒼韻」

    収蔵優品展 生誕160年近藤雪竹の周辺
    小企画 生誕100年古谷蒼韻

     

    江戸に生まれた近藤雪竹(1863-1928)は、俳諧や書に親しむ文人であった父のもと、幼少より漢学や書に親しみました。明治12年、16歳で日下部鳴鶴に入門し、巌谷一六にも益を受け、金石から明清に至るまでの名家の書を学びました。なかでも「張遷碑」や「石門頌」などの漢隷を淵源にした隷書の名手として知られ、鳴鶴、一六、梧竹といった大家からも一目置かれる存在でした。
    大正期に入ると、多くの書道団体が結成され、展覧会活動が盛んになります。雪竹は、談書会や健筆会、日本書道会や日本書道作振会、戊辰書道会などに参加し、指導的な役割を果たしました。後進の指導にも尽力し、当時3000人もの門人がいたと言われています。辻本史邑や松本芳翠、安東聖空などの戦後の書壇をリードする多くの人材が輩出しました。
    本展では、当館で収蔵する近藤雪竹の作品を中心に、師である日下部鳴鶴や巌谷一六といった雪竹に影響を与えた人物、また、比田井天来や丹羽海鶴など、ともに活動した同時代の作家、さらに雪竹のもとに集った次世代の辻本史邑や松本芳翠らの作品を出品します。雪竹の周辺に広がる書の世界をお楽しみください。
    小企画「生誕100年古谷蒼韻」では、古谷の書と愛蔵の法帖や文房具を展示します。

     

    会期
    令和6年6月22日(土)-8月4日(日)
    休館日:6月24日、7月1、8、16、22、29日

     

    開館時間
    9時-16時(最終入館は15時半)

     

    入館料
    大人500(350)円 高・大学生300(200)円 中学生以下無料
    ※( )内は20名以上の団体料金

     

    主催・会場
    成田山書道美術館
    〒286-0023 千葉県成田市成田640 ℡.0476-24-0774

     

    交通
    JR・京成成田駅下車、徒歩25分またはタクシー

     

    出品予定作品※全て当館蔵
    近藤雪竹  李白詩  一幅
    近藤雪竹  唐詩屏風 六曲一双 大正6年
    近藤雪竹  七言二句 二幅   大正15年
    近藤雪竹  七言絶句 一幅   昭和3年
    古谷蒼韻  密緻   一面   平成7年京展

     

     

    近藤雪竹「李白詩」一幅

     

    古谷蒼韻「密緻」一面 平成7年京展
  • 令和6年4/27~6/16「生誕110年 歿後50年 徳野大空を中心に」

    収蔵優品展 生誕110年 歿後50年 徳野大空を中心に

     

    群馬県碓氷郡後閑村(現・安中市下後閑)に生まれた徳野大空(本名輝雄)は、半田神来に師事し、群馬師範学校卒業後は群馬県碓氷郡秋間小学校に奉職しました。その年の8月には書学院の夏期講習会に参加し、一層書への志を深くしました。昭和10年には上京して比田井天来に師事、書の研究に没頭しました。天来没後は手島右卿に師事して、大日本書道院展で最高賞を受賞するなど頭角を現しました。

    第二次世界大戦後、日本書道美術院展には審査員として参加し、24年には日展で書部門初の特選受賞者の一人となるなど戦後書壇を牽引した大空は、造型的志向の強い作品や一字書などその書域を広げながら現代の書の可能性を追求しました。その追求は自ら筆や墨を制作するところにまで及んでいます。

    本展では、書の道に邁進するため決意をもって上京した頃の作品から、最晩年までの作品を一堂に展示します。60年の限られた生涯を全力で疾走した徳野大空の書業を回顧する好個の機会としたいと考えます。

     

    主催・会場
    成田山書道美術館
    〒286-0023 千葉県成田市成田640

     

    会期
    令和6年4月27日(土)―6月16日(日)
    9時-16時(最終入館は15時30分)
    休館日/月曜日(休日の場合は翌平日)

     

    出品作品
    徳野大空作品20余点、自用印20件、ゆかりの作家30余点(予定)

     

    入場料
    大人500(350)円 高・大学生300(200)円 中学生以下無料
    ※( )内は20名以上の団体料金

     

    関連イベント

    ギャラリートーク 5月12日(日)13時30分より30分程度

     

  • 令和6年1/1~2/18「 新春特別展 書の紙」

    新春特別展 書の紙

     

    「漉く・染める・引く・摺る・撒く・散らす・描く・継ぐ・磨く・打つ」これらはすべて紙を加工するときに使われる言葉です。これらの多様な言葉が象徴するように、一枚の紙には様々な技法が込められています。本展は書を書くための紙の加工に焦点をあてた展覧会です。
    紙を染料に浸けたり刷毛で引いたり、漉く段階で着色したりする染紙や版木を用いて文様を摺り出す唐紙、箔を撒いたり継ぎ合わせたり下絵を描いたりする様々な装飾、さらに滲みを止め、紙を平滑にする打紙などの加工方法があります。どれも紙を美しく書きやすくするための加工で、多くはこれらの技法を複合的に用いています。
    本展は無地の紙から装飾を凝らした平安の古筆まで、多様な展示に渡ります。なかでも宮田三郎の唐紙制作、大柳久栄の染紙や打紙の加工に注目し、その技法にもクローズアップして紙作りの一部分を詳しく紹介するコーナーを設けます。書の紙がどのように作られ、どのように表現と関係しているのか、確認しながらご覧いただきたいと思います。

     

    会期:令和6年1月1日(月)-2月18日(日)
    休館日:1月9日、15日、22日、29日、2月5日、13日

     

    開館時間:9時-16時(最終入館は15時半)
    ただし、正月三が日は開閉館とも30分延長

     

    入館料:大人500(350)円 高・大学生300(200)円 中学生以下無料
    ※( )内は20名以上の団体料金

     

    主催・会場:成田山書道美術館 〒286-0023 千葉県成田市成田640 ℡.0476-24-0774

     

    交通:JR・京成成田駅下車、徒歩25分またはタクシー

     

    体験講座「紙をたのしむ―染める・打つ―」
    講師:大柳久栄氏(和紙文化研究家)
    日時:1月20日(土) 午前の部 10時-12時/午後の部 1時半-3時半
    日時:1月21日(日)  10時-12時
    会場:成田山書道美術館2階イベントホール
    定員:16名※両日参加できる方のみ
    対象:中学生以上
    参加費:10000円(入館料、材料費、受講料、展覧会図録代含む)
    終了しました

    唐紙体験
    日時:2月11日(日・祝)10時から15時
    会場:成田山書道美術館2階イベントホール
    参加費:500円
    申し込み不要。小学生以下は保護者同伴。
    終了しました

    図録を頒布しています。

    『書の紙』208ページ 3,500円(税込)

     

     

     

  • 令和5年10/21~12/17「生誕100年小山やす子展」

    生誕100年小山やす子展

    平成を代表する仮名作家の一人として活躍した小山やす子(1924-2019)が誕生して100年になります。大正13年東京都墨田区の旧家に生まれた小山は、幼少期から茶道や華道、油画などとともに書に親しみ、仏教美術や古陶磁など多様な美術に触れて過ごしました。上野高等女学校卒業後は、川口芝香に師事すると同時に、東京国立博物館に足繁く通って古筆に関する資料を渉猟して学びました。常に美しさを求め、平安古筆に留まらず良寛や會津八一などの書も吸収し、古典と現代とが融合した格調高い華やかな書を遺しています。
    日展のほか毎日書道展、日本書道美術院展、現代書道二十人展などで活躍し、日展会員賞、毎日書道展文部科学大臣賞、毎日芸術賞、恩賜賞・日本芸術院賞などを受賞。書の分野では女性初の文化功労者に選出されました。
    当館では、料紙や装丁にまで意を凝らし、毎日芸術賞を受賞した伊勢物語屏風をはじめ、日展会員賞や毎日書道展文部科学大臣賞受賞作、複数の巻子や帖をまとめ一具とした大作など、多くの代表作をご寄贈いただいています。生誕100年を記念する本展では、当館所蔵の作品を中心に、小山やす子の制作の軌跡をたどります。

     

    会期
    2023年10月21日(土)-12月17日(日)
    休館日:月曜日

     

    開館時間
    9時-16時(最終入館は15時半)

     

    入館料
    大人500(350)円 高・大学生300(200)円 中学生以下無料
    ※( )内は20名以上の団体料金
    成田山公園紅葉まつり開催に伴い、11月18日、19日は入館無料

     

    主催
    成田山書道美術館

     

    後援
    毎日新聞社、毎日書道会、日本書道美術院、全日本書道連盟

     

    会場
    成田山書道美術館
    〒286-0023 千葉県成田市成田640 ℡.0476-24-0774

     

    交通
    JR・京成成田駅下車
    徒歩25分またはタクシー

     

    関連事業
    座談会「小山やす子先生を語る」

    日時:11月4日(土)13時-15時
    場所:成田山書道美術館2階研修室
    申し込み不要。定員150名。当日先着順。

     

    出品予定作品 39点
    「伊勢物語」  昭和32年毎日書道展毎日賞     一面
    「うなゐ子」  昭和54年日展特選         一面  ※覚英山清雄寺蔵
    「花」     平成8年日展会員賞         一面
    「貫之の歌四首」平成14年毎日書道展文部科学大臣賞 一面
    「伊勢物語屏風」平成15年毎日芸術賞        六曲一双
    「更級日記抄」 平成21年恩賜賞・日本芸術院賞   一面  ※日本芸術院蔵
    「百人一首帖」 平成28年現代書道二十人展     四帖
    ※印以外は成田山書道美術館蔵

     

    「貫之の歌四首」平成14年毎日書道展文部科学大臣賞

    「伊勢物語屏風」平成15年毎日芸術賞

     

    「百人一首帖」平成28年現代書道二十人展

     

     

    当館売店にて販売しています。